22 4月, 2026
ほとんどの人はリサイクルという言葉から紙やプラスチック、ガラスなどを思い浮かべますが、私たちの日常生活に欠かせないノートパソコンや外付けストレージなどの機器もまた、リサイクルの対象となります。
データ需要が高まり続ける中、その需要に応えるインフラを構築し、維持していく必要性も同様に高まっています。データ需要の拡大には、環境への悪影響を抑えつつテクノロジーを発展させるにはどうすればよいかという課題がついてまわります。こうした変化の動きは個々の製品に限ったことではなく、データエコシステム全体にわたる持続可能性の向上を目的とした、より広範な取り組みに表れています。
今日、とりわけ重要な変化の一つが、素材をリサイクルし、循環型デザインを取り入れていこうという動きです。それらの取り組みを複合的に進めることで、新たな資源を調達する必要性を減らし、製造に伴う環境への悪影響を抑え、素材の寿命を延ばすことができます。
ほとんどの電子機器に言えることですが、環境への悪影響は電源を入れて初めて生じるわけではありません。その始まりをたどれば、製品開発に使用される材料や、製造に必要な工程にまで遡ることができます。
持続可能性に関する取り組みでは、原材料の採取から使用後の回収に至る製品のライフサイクル全体を重視するという傾向が着実に強まっています。製品が消費者の手元に届くまでの過程で発生する「エンボディドカーボン」または温室効果ガスの総排出量も、対象に含まれます。
企業が製品の製造に必要となる新規の原材料の量を削減すれば、環境への悪影響を根本から抑えることができます。原材料の採掘と精製、加工にはいずれもエネルギーと資源が必要であり、いずれのプロセスも製品のエンボディドカーボンの量を左右する一因となります。その需要を減らすことは、温室効果ガスの排出量や環境負荷に直接影響を及ぼします。
このライフサイクルという考え方は、リサイクル材がなぜ重要なのかを説明する上で有効な視点です。今日のテクノロジー製品において、リサイクル材はすでに重要な役割を果たしています。Seagateの製品には、重量比で平均約27%のリサイクル材が使われています。
リサイクル材の割合を増やせば、その分だけ新たな資源を採掘しなくてもすむようになります。こうした取り組みの効果で、長期的には業界全体の製造に伴う環境負荷を大幅に低減できます。
資源のリサイクルは、循環型経済に向けた転換の動きがさまざま存在する中の、1つの要素に過ぎません。
従来のモデルでは、製造された製品は使い終われば廃棄されます。循環型システムが目指すのは、製品や素材を可能な限り長く使い続けることでそのライフサイクルを延ばし、廃棄物の削減と同時に、サプライチェーンの長期的な強靭性を高めることです。これには以下が含まれます:
こうした取り組みは目に見える成果を上げています。Seagateはこれまでに修理、整備、再利用を通じて、150万台以上のハードディスク・ドライブやSSDを再びサービスで利用できるようにしてきました。電子廃棄物になるのを免れた製品の量は、約700メトリック・トンにのぼります。
多くの場合、リサイクルのみを行うよりも、再利用を併せた方が効果的です。ドライブを整備して再利用する手法は、部品のリサイクルに比べて、最大275倍も二酸化炭素の排出量を削減できます。
製品寿命を延ばすことで新しい製品を製造する必要がなくなり、素材の使用と生産に伴うエンボディドカーボンの両方を削減できます。
パッケージも循環型経済の要素の1つです。責任ある調達を通じて確保した素材を使用し、不必要なパッケージを減らすことで、廃棄物の量を抑え、新たな素材への需要を抑制できます。
現在Seagateでは、すべての主力ハードディスク・ドライブ製品について、認証を受けた持続可能な調達によるパッケージを使用しています。このパッケージの総重量は、年間で約200万キログラムになります。
また、使い捨てプラスチックの削減やリサイクル性の向上にも取り組んでいます。
システム全体で見れば、パッケージは些細な部分に思えるかもしれませんが、製品のライフサイクル全体にわたって環境負荷の一因となる要素です。
持続可能性は製品の選択行動にも影響を与えます。
実際、消費者による製品選びの基準として、再生素材の使用や持続可能なパッケージといった要素が注目されだしています。こうした動向を受けて、一部の小売業者やパートナー企業は持続可能性という側面を押し出しています。
消費者が持続可能性に価値を見い出せば、こうした取り組みへの企業投資に弾みがつきます。
データの増加ペースには衰える気配がありませんが、テクノロジーの開発や管理手法は変わりつつあります。
リサイクル材や循環型システムは、現代における製品のライフサイクル全体を通じて、環境への悪影響を軽減するのに役立っています。
企業にも消費者にも持続可能性の重要さが意識される中で、こうした取り組みがテクノロジーの進化に果たす役割は今後ますます大きくなっていくものと思われます。
Seagateでの持続可能性への取り組みについて詳しくは、https://www.seagate.com/sustainability/をご覧ください。
ハック・トラン (Hac Tran) は、Seagateの消費者向け市場展開戦略を主導し、人々がデータを作成、活用、保護する方法に合わせてストレージ・ソリューションを展開させています。