Seagateの一部のSATAおよびSASドライブでは、セクター・サイズを512バイトから4,096バイトの間で変更できます。データ・シート、製品マニュアル、またはSeaChestの [Feature Supported(対応機能)] 出力を確認すれば、お使いの製品がセクター・サイズの変更に対応しているかどうかがわかります。
オペレーティング・システムの中断を減らすため、SeaChestブータブルを使用してこれを行うことを推奨します。
警告:プロセスを開始する前に、まずセクター・サイズを変更することに伴うリスクについて理解してください。
- フォーマット中に中断が発生すると、デバイスが動作しなくなる可能性があります。
- LUNまたは名前空間を複数持つデバイスの場合、[Sector(セクター)] の設定がすべてのLUN/名前空間に影響を及ぼす可能性があります。
- USBで接続しながらこれを行うことは推奨されません。すべてのUSBアダプタが4,096のセクター・サイズに対応しているわけではありません。
- このプロセスを開始する前に、アウトオブバンドの管理システム/サービス/デーモンをすべて無効にしてください。これらは中断を引き起こす可能性があり、これによってセクター・サイズの変更が完了しない恐れがあります。
- Smartmontoolsデーモン (smartd) を停止してください
- システムが応答しなくなったように見える場合は、しばらくお待ちください。このコマンドによるデバイスのフォーマットが完了するまで、SATAドライブはこのコマンドから復帰できません。最長で5時間待つ場合があります(それでもドライブの完全フォーマットに比べれば、かなり速い処理となります)。フォーマット中のドライブとHBA/バスを共有するブート・ドライブにインストールされたOSを実行している場合、この現象が頻発します。これは、このコマンドでのSATAインターフェイスの動作特性によるものです。
- 変更が完了した後、データの整合性と信頼性に関する操作がドライブに対してバックグラウンドで実行されます。その結果、タイマーの設定どおりに低電力状態にならない場合があります。このバックグラウンド・プロセスの所要時間は、容量や発行されたコマンドによって変動します。新しいコマンドを受信するたびにプロセスが一時停止するためです。ドライブにデータを書込む際に、このバックグラウンド・プロセスが完了している必要はありません。実際、ドライブにデータを書込むことで、バックグラウンド・プロセスの実行所要時間が短縮されます。
注意事項:
- SeaChestブータブルの作成に使用するUSBドライブは、32GB以下である必要があります。
- 上下に移動するには、Shiftキーを押したままPage UpキーまたはPage Downキーを押してください。
- 以下の手順は、Windowsでも若干の変更を加えて使用できます。/dev/sgXの代わりに、PDXを使用してください。ここでXはドライブ番号です。
- ドライブがRAIDコントローラに接続されている場合、ドライブの物理アドレスがこの記事の例とは異なる表示になる場合があります。ドライブをスキャンすると、正しいアドレスが表示されるはずです。
- 古いバージョンのSeaChestでは、コマンドがFormatUnitとなる場合があります。最新のバージョンのSeaChestをダウンロードすることを推奨します。
セクター・サイズの変更方法:
- SeaChest Utilities (CLI) のzipファイルをダウンロードします
- zipファイルを解凍します
- 環境を設定します
- Windows版SeaChestをインストールします
- Linuxでは、SeaChestファイルを実行可能にする必要がある場合があります
- ブータブルUSBのSeaChestを作成します(推奨)
- たとえば、接続されているドライブの一覧を表示するには、SeaChest_Format -sを実行します。ブータブルを使用すると、これが自動的に実行されます。
- ドライブを見つける方法:
- Linuxおよびブータブルでは、ドライブが/dev/sgXのように表示されます。ここでXはドライブに関連付けられた番号です。
- Windowsの場合、ドライブがPDXのように表示されます。ここでXはドライブに関連付けられた番号です。
- 希望のセクター・サイズ(4,096または512)を指定してSeaChest_Formatを実行します
- Linuxとブータブルで4,096に切り替える場合の例
- SeaChest_Format -d /dev/sg1 --setSectorSize 4096 -confirm this-will-erase-data-and-may-render-the-drive-inoperable
- Enterキーを押します
- プロセスが終了するまで待ちます
- Windowsで4,096に切り替える場合の例
- SeaChest_Format -d PD1 --setSectorSize 4096 -confirm this-will-erase-data-and-may-render-the-drive-inoperable
- Enterキーを押します
- プロセスが終了するまで待ちます
- 完了後、–iオプションを指定してSeaChest_Formatを実行し、セクター・サイズが正常に変更されたことを確認してください。
- Linuxとブータブルの例:SeaChest_Format -d /dev/sg1 -i
- Windowsの例:SeaChest_Format -d PD1 -i
すべてが正常に動作していることを確認したい場合は、コンピュータを再起動してから、対象ドライブに対して簡易的な汎用テストを実行してください。SeaChestブータブルを使用している場合、セクター・サイズが変更されたことを確認した後、poweroffコマンドを使用してコンピュータをシャットダウンする必要があります。