Data Storage 101

17 4月, 2024

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分散型データ・ストレージ・システムの利点

Data Storage 101

分散型データ・ストレージ・システムの利点

世界のデータ量は、来年までに175ゼタバイトに達すると予測されています。米国では毎日、約2.5エクサバイトのデータが生成されています。データ量が急増し続ける今日のデジタル環境において、データ・ストレージのアーキテクチャと管理は極めて重要です。

分散型データ・ストレージ・システムは、企業によるデータ資産の保存、管理、活用方法を変える革新的なソリューションです。分散型ストレージ・システムでは、データを複数の物理サーバーや場所に分散させることで、拡張性、信頼性、パフォーマンスを向上させ、現代の企業の進化するニーズに対応できます。

分散型データ・ストレージの複雑な仕組みについて、その数多くの利点や組織における実用的な応用例ともに、詳しく見ていきましょう。

分散型データ・ストレージ・システムとは

分散型データ・ストレージ・システムとは、複数の物理サーバーにデータを分散させる高度なインフラストラクチャであり、多くの場合、異なる地理的位置やデータ・センターにまたがって構築されます。この分散化により、単一障害点などの中央集権化に伴うリスクが低減されると同時に、拡張性と信頼性が向上します。

分散型ストレージを支える3つの基本概念は以下の通りです。

パーティショニング

パーティショニングとは、データベースを管理しやすい小さなセグメントに分割することを指します。各パーティションでデータのサブセットを保持し、ワークロードを複数のサーバーまたはストレージ・ユニットに分散させることで、拡張性とパフォーマンスを向上させることができます。

パーティショニングにより、1つのパーティションで障害が発生してもデータベース全体に影響が及ばなくなるため、フォールト・トレランスと可用性も高まります。さらに、管理者はデータセット全体ではなく特定のパーティションに焦点を当てることができるため、データ管理が容易になります。

レプリケーション

レプリケーション戦略は、単純なレプリケーションから、拡張性向上のためのシャーディングといった技術まで、多岐にわたります。レプリケーションでは、冗長性とフォールト・トレランスを確保するため、複数のノードまたはサーバー間でデータを複製します。また、ノード障害発生時にバックアップを提供することで、データの可用性と信頼性を高めます。

レプリカを使って読み取り要求に対応し、基幹データベースの負荷を軽減することで、組織は読み取りパフォーマンスを向上させ、データ損失に対する耐性を強化できます。レプリケーションは分散型データ・アクセスにも役立ちます。地理的に分散したユーザーがローカルでデータにアクセスできるようにすることで、ユーザー・エクスペリエンスを向上させることができます。

フラグメンテーション

フラグメンテーションとは、データの保存とアクセスを最適化するために、データをより小さな独立した単位に分割することを指します。これにより、各クエリで処理されるデータを削減してパフォーマンスを向上させ、検索時間を短縮できます。組織はデータのフラグメンテーションを通じてストレージをより効率的に割り当て、リソース利用率を向上させることができます。

フラグメンテーションは、多様なストレージ・メディアへのデータ分散もサポートします。これは、組織が特定の性能要件やコスト要件に基づいて、異なるストレージ技術を活用できることを意味します。さらに、フラグメンテーションによってデータの分離が促進され、あるフラグメントでの変更や障害の影響が、データセット全体に及ぶことがなくなります。これにより、システムの信頼性とフォールト・トレランスが向上します。

現代のシステムにおける分散型データ・ストレージの役割

分散型ストレージ・システムは、データ量が急増している現代のITエコシステムにおいて不可欠な存在です。エンタープライズ・ストレージ・システムは、クラウド・コンピューティング、ビッグデータ分析エッジ・コンピューティングなど、様々な用途を支えています。

大規模なデータセットを俊敏かつ弾力的に処理できるため、動的な拡張性要件と厳しいパフォーマンス要件を特徴とする現代のワークロードに最適です。

分散型データ・ストレージ・システムのアーキテクチャ

分散型データ・ストレージ・システムには様々なアーキテクチャが存在し、それぞれが特定のユースケースや運用要件に合わせて設計されています。

クラスタベース

クラスタベースのアーキテクチャでは、複数のノードが相互接続されてグループまたはクラスタを形成し、各ノードがストレージ容量と処理能力を提供します。このアーキテクチャは、可用性、フォールト・トレランス、拡張性が高いため、エンタープライズ環境やミッションクリティカルな用途に適しています。

ピアツーピア

ピアツーピア・アーキテクチャは、相互接続されたノードのネットワーク全体にデータを分散させます。各ノードはクライアントとサーバーの両方の機能を果たします。この分散型アプローチは単一障害点を排除し、動的なリソース配分を促進するため、分散型ファイル共有環境や共同作業環境に最適です。

ハイブリッド・ストレージ

ハイブリッド・ストレージ・アーキテクチャは、集中型と分散型のストレージ・システムを組み合わせ、それぞれの利点を活かしたものです。ハイブリッド・ストレージ・ソリューションは、オンプレミス・インフラストラクチャとクラウドベースのストレージ・サービスをシームレスに統合することで、比類のない柔軟性、拡張性、コスト効率を実現します。

分散型データ・ストレージ・システムの利点

高性能な分散データ・ストレージ・システムを採用することで、多くの利点が得られます。以下に、組織がデータを管理し活用する上で直面する主な課題と、分散型データ・ストレージ・システムによってデータ処理を改善する方法について説明します。

拡張性と容量計画

分散型ストレージ・システムでは、簡単に拡張して増大するデータ量に対応できるため、コストがかかる大幅なストレージのアップグレードが不要となります。組織はストレージ・インフラストラクチャをシームレスに拡張することで、パフォーマンスや信頼性を損なうことなく変化するビジネス要件に対応できます。

データの信頼性と可用性

分散型アプローチでは、データを複数のノードに複製することで、高可用性とフォールト・トレランスを実現できます。ノード障害やネットワーク障害が発生した場合でもデータへのアクセスは維持されるため、ダウンタイムを最小限に抑え、ビジネスの継続性を確保できます。

パフォーマンスの向上

分散型ストレージ・システムでは、並列処理とデータ配置の最適化により、従来のモノリシックなストレージ・アーキテクチャと比較して高いパフォーマンスを実現します。必要とされる場所の近くにデータを分散させることで、レイテンシが低減され、スループットが最大化されます。これにより、重要なアプリケーションの応答性が向上します。

コスト削減

ストレージ・リソースの分散的な特性により、組織はリソース利用率を最適化し、運用コストを削減できます。分散型ストレージ・システムは、汎用ハードウェアとオープンソース・ソフトウェアを活用することで、性能や信頼性を損なうことなく、プロプライエタリなストレージ・ソリューションに代わる費用対効果の高い選択肢を提供します。

フォールト・トレランス

分散型ストレージ・システムでは、ハードウェアやネットワークなどの障害に耐えられるよう、データ複製やイレイジャー・コーディングといった堅牢なフォールト・トレランス機構が採用されています。データの保全性と可用性が維持されるため、重要なビジネス・データへの中断のないアクセスが保証されます。

コンプライアンスのサポート

分散型ストレージ・システムには、暗号化、アクセス制御、監査証跡が実装されているため、規制要件およびデータ保護基準への準拠を促進できます。組織は、データ漏洩やコンプライアンス違反に伴う法的リスクやレピュテーション・リスクを軽減しながら、自信を持ってコンプライアンスを示すことができます。

データ・セキュリティの強化

分散型ストレージ・システムは、データを複数のノードに分散させ、転送中および保存中のデータを暗号化することで、データのセキュリティとプライバシーを強化します。また、ID管理や多要素認証などの高度なセキュリティ機能により、不正アクセスやサイバー脅威に対する防御力を高めます。

仕組み

分散型データ・ストレージ・システムは、ビジネス情報に関する様々なユースケースで役立ちます。クラウド・コンピューティング環境から、ビッグデータ分析、エッジ・コンピューティング・アプリケーションまで、分散型ファイル・システムの汎用性は他に類を見ません。

分散型データ・ストレージ・システムは、以下のシナリオで広く採用されています。

クラウド・コンピューティング環境

企業は分散型ストレージ・アーキテクチャを活用することにより、クラウド・コンピューティングを支えるインフラストラクチャで増大するデータ量に対処しながら、信頼性が高く手頃な価格のストレージ・ソリューションをオンデマンドで提供できるようになります。この方法により、変化するワークロードとストレージ要件に適応し、リソースの利用率と拡張性を最大限に高めることができます。

ビッグデータ分析

ビッグデータ分析に分散型ストレージを使用することで、組織は膨大なデータセットから洞察を得て、情報に基づいた意思決定を行えるようになります。分散型コンピューティング・クラスタ全体でデータを保存、処理することにより、企業は顧客行動の分析、市場動向の把握、業務効率の向上を実現できます。これにより、戦略的計画を推進し、競争優位性を高めることができます。

エッジ・コンピューティングにおける用途

分散型ストレージ・システムは、ネットワーク・エッジにおけるデータの効率的な保存と取得において重要な役割を果たします。頻繁にアクセスされるデータをローカルにキャッシュし、中央リポジトリと同期することで、エッジ・デバイスは低遅延と高可用性を実現し、リアルタイム分析と意思決定を促進します。

これにより、企業はエッジ・コンピューティングを活用し、IoTデバイスやリアルタイム監視システムなど、迅速なデータ処理と応答時間を必要とする用途に対応できます。

革新的なパートナーシップ

Seagateは戦略的パートナーシップと革新的な技術を通じて、企業が分散型ストレージ・アーキテクチャを最大限に活用し、様々な業界におけるイノベーションと成功を推進できるよう継続的に支援しています。

以下に、分散型ストレージの分野でイノベーションを推進しているSeagateのソフトウェア・パートナーをご紹介します。

OSNexusとSeagate Exos CORVAULTの統合

分散型ストレージ・システムのリーダーであるOSNexusは、Seagate Exos CORVAULTをQuantaStorなどのストレージ・グリッドを拡張するための重要な技術として認識しています。Seagate Mozaic 3+™プラットフォームと大容量の30TBハードディスク・ドライブにより、CORVAULTはクラスタ・サイズとパフォーマンスの制限を克服する上で重要な役割を果たしています。

CORVAULTを活用することで、OSNexusはイレイジャー・コーディングされた論理デバイスを提供し、クラスタ容量を最大4倍まで効果的に増加させ、最大360PBの容量を実現できます。

さらに、CORVAULTの局所的なデバイス修復機能と自動修復機能により、メンテナンス作業中のネットワーク負荷を最小限に抑え、電力要件を大幅に削減できるため、高密度ストレージ・クラスタ向けの効率的なソリューションとなっています。

PeriferyとSeagate Exos CORVAULTの統合

Periferyのオブジェクト・ストレージ・ソリューションは、Exos CORVAULTとのシームレスな統合を通じて、堅牢な分散型データ・ストレージ・ソリューションを提供します。ユーザーはエッジ、オンプレミス、ハイブリッド・クラウド、プライベート・クラウドの各環境のメリットを享受しつつ、広範なレプリケーション・オプションによりフェイルオーバー時のデータ保存と最高水準のセキュリティを実現できます。

Seagate Exos CORVAULTとPeriferyオブジェクト・ストレージの組み合わせにより、管理不要な環境においてワークフロー統合とS3 APIを提供するとともに、容易な拡張を可能にします。

Hammerspaceによる分散型データ環境の接続

Hammerspaceは、統一されたグローバル・ファイル・アクセスとポリシーベースのデータ・オーケストレーションを提供することで、分散環境における断片化されたデータの課題に対処します。ベンダー中立のソリューションとして、Hammerspaceはデータ移行を必要とせず、あらゆるストレージ・プラットフォームとのシームレスな統合を実現します。サイロ、サイト、クラウドを横断した自動化されたデータ・オーケストレーションを提供するとともに、分散環境の管理に伴う運用上の複雑さとコストを削減します。

Hammerspaceのソフトウェア定義アーキテクチャは、小規模なローカル・システムから大規模で高性能なグローバル・データ環境まで対応可能な拡張性を備えており、様々なストレージ・インフラストラクチャに適応できます。HammerspaceはSeagate CORVAULTおよびLyve™ Cloudとの統合を通じて、分散型データ環境にこれらのプラットフォームを導入するプロセスを簡素化します。その結果、データの価値が最大化され、運用上の複雑さが最小化されます。

Seagate分散型ストレージ技術パートナーシップ

Seagateは、OSNexus、Perifery、Hammerspaceといった企業との戦略的パートナーシップを通じて、分散型ストレージ・ソリューションにおけるイノベーションの取り組みを推進しています。その目的は、組織が分散した拠点間の複雑な環境でデータ資産を効率的に管理、活用できるようにすることです。

主要なソフトウェア・ベンダーや技術パートナーとの連携により、サードパーティ製ツールやプラットフォームとのシームレスな統合と相互運用性を実現し、データの共有と移動性を促進します。これらのパートナーシップを通じて、イレイジャー・コーディング、オブジェクト・ストレージ、ソフトウェア定義ソリューションといった先進技術を活用し、分散型ストレージ環境全体におけるパフォーマンス、効率性、および管理性を最適化することができます。

データ・ストレージの理想的なパートナー

分散型エンタープライズ・データ・ストレージ・システムを導入することは、組織におけるデータ資産の管理、保存、活用方法に大きな変化が生じることを意味します。企業は分散型ストレージ・アーキテクチャの導入を通じて、これまでにない拡張性、信頼性、パフォーマンスを実現し、ますますデータドリブンになっている世界において成長を遂げることができます。

Seagateは、ストレージ・ソリューション分野における著名なリーダー企業として、クラウドベースのストレージ向けのエッジ・ツー・クラウド大容量ストレージ・プラットフォームであるLyveや、ハイブリッド・クラウド環境向けのExos CORVAULTなど、業界をリードする技術を提供しています。Seagateは、組織が分散型ストレージの力を活用し、自社のビジネスや顧客のために役立てることを可能にします。クラウドベースのストレージの拡張性と柔軟性を活用する場合でも、オンプレミスのインフラストラクチャの堅牢性とセキュリティを活用する場合でも、適切なストレージ・プロバイダとのパートナーシップは極めて重要です。

ぜひSeagateと一緒に、データ・ストレージ戦略を次のレベルへ引き上げましょう。Seagateは、企業が分散環境の重要なデータ資産にシームレスにアクセスするために比類のない拡張性、信頼性、パフォーマンスを実現するのを支援します。

Seagateの分散型ストレージ・ソリューションについて詳しく知りたい方は、今すぐ専門家にご相談ください

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